今年初めてボディショップに出かけてみました。
 新年の挨拶がてら、レストア中の240ZGと全塗装中のトヨタ1600GTの進行状況をチェックするのが目的です。

 市内はどこも雪は溶けてしまったけど、ガレージ回りはまだ積もっているのでミニはガレージから出ることができません。
 そのためここ数日はずっとパジェロミニを乗り回しています。
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 車から降りてトヨタ1600GTに近づくと、去年チェックしていた状態とほとんど変わっていません。
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 フロントに回ってみても、前と変わりはありません。
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 社長が塗装ブースから出てきました。
 私のがっかりしたような様子を察したかのように、社長はボディ下真ん中あたりをのぞき込み、黒いパーツ(黄色い矢印)を指差します。 
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 この黒いパーツは、サイドブレーキを引くと(黄色い矢印)、帯金具のようなステー(茶色い矢印)が引っ張られることで、その下のロッドが前方に引き寄せられ(水色の矢印)、そのロッドに取り付けられている2本のワイヤーが前方に(黄緑の矢印)引き寄せられる働きをします。
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 サイドブレーキのワイヤーをリアブレーキに振り分けるこの黒いパーツの名称は、一般にイコライザーと呼ばれているようです(他にも名称があるかもしれません)。
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 ミニのサイドブレーキの仕組みをヘインズマニュアルで確認します。
 イコライザーに相当するパーツは、パーツリストでその名称を調べると、コンペンセータとなっていました(コンペンセータ:位置補正とか釣り合わせるとかの意味があるようです)。
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 その現物は、リアサブフレームの前側に取付けられ(黄色い矢印)、ワイヤーが左右に振り分けられています(水色の矢印)。
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 左右に振り分けられたワイヤーは、リアアクスル(ラジアスアーム)に取り付けられた扇形のクアドラント(黄色い矢印:四分円を意味します)で90度に曲げられ、リアブレーキへと導かれます(水色の矢印)。
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 社長がイコライザーについて説明してくれました。
 このトヨタ1600GTにはイコライザーが付いていなかったらしく、コンビニ店長をしているオーナーにその旨知らせると、そのオーナーはトヨタ1600GTクラブを通してイコライザーを入手し(価格は約8000円)、社長に渡したそうです。
 
 これで作業ははかどりますねと言うと、社長は眉をしかめながら、本来このイコライザーに付いているはずのバネがなくて困っていると言います。
 サイドブレーキを戻したとき、ワイヤーが元の位置に戻るようにバネが必要です。
 ミニの場合は、リアブレーキのバックパネル近くにバネがあるのですが(下の画像で赤い矢印)、トヨタ1600GTの場合はイコライザーにセットされているようです。
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 オーナーに連絡して、またクラブを通してバネを手に入れるよう伝えたけど、バネはもう手に入らないとのことです。
 社長は、レストアではなくてどこも取り外さない全塗装を依頼されただけなので、さっさと塗りおえてオーナーに引き渡せばいいと思うけど、きっと何とかしてそのバネを探すことでしょう。

 ついでに車内をのぞいてみました。
 手を入れるところはなさそうです。
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 こうした旧車の重要なポイントはやはりメッキ系パーツです。
 フロントガラスや三角窓のメッキは輝きを失っていません。
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 リアのガラス枠のメッキもピカピカです。
 オールペイントされれば、きっと新車のような仕上がりになることでしょう。
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 240ZGはまったく進んでいないとのことなので、カバーははぐらないでおきました。
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 旧車2台の状況チェックが終わると、社長は塗装ブースへと案内します。
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 そこにはレクサスが鈑金中でした。
 スーパーに駐車していたら、誰かがぶつけたまま逃げ去ったということです。
 左フロントフェンダーが鋭角にへこんでいたので、きっと軽トラがバックした際に、後ろの荷台の角にぶつけられたのだろうと社長は推測しています。
 スーパーやホームセンターなどに駐車する場合は、そういったリスクを考慮して、あえて入り口から最も遠い場所を選んで駐車しているのですが、どういうわけかトナラーが隣に駐車していたりするので私も安心はできません。
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 ボディショップをあとにして、パジェロミニでガレージまで向かいます。
 ガレージ手前の曲がり角はまだ雪が積もっていて、私のパジェロミニのわだちだけが残っています。
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 ガレージに到着し、シャッターを開けました。
 ガレージ前は雪かきしているので、そこだけがすっかり解けています。
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 ガレージに入り、ミニが出られるのかながめます。
 レンガ敷きを右に曲がると、先ほどの坂道を下ることになります。
 あともう少し雪が解けたら何とか走れそうな気がします。
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 夕方になりました。
 この日は一日中天気がよくて、雪解けがかなり進みました。
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 やっとのことでミニを走らせることができそうなので、お約束のキャブのクリーニングをします。
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 シリコンスプレーをサクションチャンバー(ダッシュポッド)のガイドチューブ内に吹き付け、ウェスを巻いた割り箸で汚れや水分を除去します。
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 ピストン側のガイドチューブ外側もウェスで汚れなどを拭き取ります。
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 エンジンオイルを注ぎこみます。
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 ピストンダンパーを差し込み、ゆっくりと押し下げていきます。
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 あふれ出てくるエンジンオイルをウェスで吸い取ります。
 SUキャブの場合、たったこれだけのメンテでエンストのリスクを大幅に回避することができます。
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 キャブのクリーニングが終われば、数日ぶりにミニがガレージからお出ましです。
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 ガレージ前は午前中にパジェロミニが通った時よりはかなり道路が見えてきました。
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 パジェロミニのわだちに沿ってミニを走らせます。
 まだ雪が積もる坂道をクリアしたら、次は左の農道へと曲がります。
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 農道はほとんど雪は残っていないので、余裕で走らせることができます。
 この先の県道や一般道はまったく雪はないので心配はありません。
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 また数日後には寒気団が押し寄せてくるとのことで、天気予報は雪だるまのマークが並びます。
 スタッドレスとグリルカバーを装着しているけど、妻が言うようにスタッドレスは必要ない使い方をしています。