これから落札タコメーターの作動チェックをするため、大森レプリカメーターのカプラーを取り外します。
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 落札メーターのカプラーを取り付けます。
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 キーを回すといつもなら白い針がピクッと動くのに止まったままです。
 いやな予感を抱きながらエンジンをかけると、いつもなら針はすぐに立ち上がるはずなのにまったく動こうとはしません。
 アクセルをぐっと踏みつけても針は微動だにしません。
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 試しにヘッドライトスイッチを一段下げると、タコメーターが明るくなりました。
 アースとポジション12Vは問題ないことがわかります。
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 タコメーターを取り外し、基盤を取り出してみると針が回るところに付いているバランサー(黄緑の矢印)が黒い配線(黄色い矢印)と干渉していたので、配線を遠くに追いやりました。
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 今度は基盤だけでテストします。
 わずかな期待をこめてキーを回すのですが、やはり針はまったく動きません。
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 あらためて基盤のパーツを確認することにしました。
 中央に針を動かす可動コイルがあり、左側には外れていた抵抗とその下にコンデンサー、そして右側にはコンデンサーがずらっと4個並び、その下には電解コンデンサーと集積回路(IC)らしきものがあります。
 抵抗、コンデンサー、ダイオードなどがずらりと基盤に並んでいる思っていたのですが、ICのおかげでかなり少なくなっているのでしょう。
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 各パーツをチェックします。
 ハンダづけした47KΩの抵抗がひとつあります。
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 その下に上から順に茶、黒、黄、黒、赤のカラーのパーツがあります。
 一見抵抗かと思ったのですが、形がコンデンサーに似ていることやテスターで測定しても抵抗値が測れないことからコンデンサーと判断したのですが、このようなカラー表示のコンデンサーは見たことがありません。
 カラーコードが抵抗と同じだとすると、茶は1、黒は0、黄は4、赤は2なので、この規格は次のとおりとなります。
 10X10⁴=100000pF=0.1μF、許容誤差が±2%
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 次に反対側には電解コンデンサーの下に足が8ピンの「7349」と書かれた集積回路(IC)らしきパーツが見えます。
 この品番をネットで検索するのですが、古いICなのかまったく見当たらないので、集積回路の中でもアナログ的なオペアンプかもしれません。
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 電解コンデンサーの表示をみると10Vの記載があるのでこれが定格電圧だとわかります。
 バッテリーの電圧は13V以上あるのにそれよりも低い電圧を使っているのは、ここにはそれ以下の電圧しかかからないのでしょう。
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 容量がいくらなのか調べると、「47/」とあるのできっと47μFだと推測します。
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 電解コンデンサーの近くには4個のコンデンサーが整列しているのですが、よくみると手前の青いコンデンサーとその横の赤いコンデンサーの2個が壊れているのがわかりました(黄色い矢印)。
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 指でコンデンサーを押してみると足が完全に離れます。
 これでは針が動かないのも納得できます。
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 いろいろな電子パーツの中でもコンデンサーは長い間使っているとパンクしたりして回路がうまく作動しないおそれが生じてきます。
 衝撃を与えたはずはないので、経年劣化による不良なのでしょう。
 手前のコンデンサーのカラーは、青、白(灰)、橙、黒、茶、橙、黒となっているので、白だった場合は、69X10³=69000pF=0.069μFとなり、灰だった場合は0.068μFとなるのですが、69という数値のコンデンサーはないので、白ではなくて灰だと推測されます。
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 このほかに3つ並んだコンデンサーのカラーは、赤、橙、黒となっているので、23X1=23pFとなります(なるはずです)。
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 コンデンサーの規格を調べていたら、突然青い電解コンデンサー横のコンデンサーがポロリと落ちてきました。
 もうひとつの足も離れてしまったようです。
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 「7349」と表示されたICらしきパーツ以外の規格は把握することができたので、これから電子パーツのネットショップで次のとおり注文することにしました。
 なお、「7349」は、足が8本の汎用オペアンプで代用することにします。
 
・電解コンデンサー47μF25V 1個 10円
・フィルムコンデンサー0.1μF50V  1個 10円
・フィルムコンデンサー0.068μF50V 1個 10円
・積層セラミックコンデンサー22pF50V 10個入り 100円
・コンデンサー0.022μF50V 3個 30円
・汎用オペアンプNJM741D 1個 40円
 
 このほかにカラー表示のコンデンサーの読み方が間違っているかもしれないので、下からカラーを読んだ場合のコンデンサーも念のために次のとおり注文することにしました。
・フィルムコンデンサー0.22μF 1個 20円
・フィルムコンデンサー0.1μF 1個 10円
・フィルムコンデンサー0.022μF 3個 30円

 パーツ合計額は230円なのですが、このネットショップではクレジットが使えずに代金引き換えなので、送付方法は当然のことながら宅配便となります。
 それぞれ300円と500円なので総合計が1030円となります。

 パーツ品番がこれだと確定的ではないので、これらに取り替えても作動しないおそれが十分に考えられます。
 レストアが目的の分解作業ではなく、中の構造を知りたかったのですでに目的は達しているのですが、ここまできたらやれるところまでやってみたいと思います。